CSブログも16回目を迎えました。
今回のテーマは「おもてなし」にしてみようかと思い立ちました。
オリンピック招致の際に滝クリが「日本は財布を落としてもあなたの手元に戻ってくる。それが日本のおもてなしだ」というような事を言っていました。へーと広義の解釈だなと思いつつ、プロが言うのだからそうなんだろうと謙虚に学んでおりました。Web で読んだところ、リップクリームやハサミや爪切りといったものまで「落とした方の思い出の品かもしれない」と大事に保管してあるそうです。保管コストがかかってもちゃんと持ち主に返そうとする心が「おもてなし」なのだろうと思います。
オリンピックでは某会長が「メダルを噛むな、国歌は手を横にして直立不動で歌え」と書いていましたね。賛否両論あるとはいえ、何と稚拙な保育園児に言いふくめるような事を書くなあとは思っておりました。それより、選手が「国民に勇気を与えたい」という台詞。選手の気持ちとは裏腹に横柄に聞こえるのですが、誰も指摘しないのでしょうか……
さて、本題に戻り、Hospitalityは、hospis等が語源です。殉教者を家に招くように迎え入れること。ビジネス用語では「おもてなし」と訳します。海外では「日本式おもてなし」が注目を浴びている事はご存知のことと思います。クールジャパンのひとつとして、グローバルスタンダードになる日も近いかもしれません。
私たちは、日常おもてなしをする側の立場でホスピタリティを学びますが、以前から「おもてなしをされる側」の立場を書いてみようと思っておりました。
おもてなしをされる側にもマナーやルールがあるのではないか?
おもてなしを受ける側ならば傍若無人でもいいのか?
そんな事を考えていたときに、マナーの講師たちから「茶道に通じるよねー」とのアドバイスがありました。
わざわざ主がお茶を点てなくてもいいものを、あえて主がお茶を点てることで「もてなしの心」を伝えている。だからこそ、もてなされる側も「感謝の心を伝える」その心を動きにしたものが作法である。
一方的にサービスをするのではなく、お互いを尊重しながら時間を共有する。パーティの「ホスト」と「ゲスト」も同じ考えですね。だからこそ、伺う際には「ホスト」の心遣いに応える作法で行く。もてなしを受ける側だから何でもいい訳ではないのです。
ご参考までに利休の考えをば。
「四規七則」
「四規」とは和敬清寂〔わけいせいじゃく〕の精神を言います。
和…お互い仲良くする事。
敬…お互い敬いあう事。
清…見た目だけでなく心の清らかさの事。
寂…どんな時にも動じない心の事。
「七則」とは、他人に接するときの七つ心構えです。
「茶は服のよきように点て 炭は湯の沸くように置き 冬は暖かく夏は涼しく
花は野にあるように入れ 刻限は早めに 降らずとも雨具の用意 相客に心せよ」
最後の「相客に心せよ」は気配りをしなさいよという意味です。
「おもてなしの心」は日々意識することによって磨かれます。
茶道とはかけ離れていますが、ホテルに泊まるときにいつも思うのです・・・。
CSを学んだ方々は、ベッドや使ったタオルをどのようにしてチェックアウトをしているのだろうかと。
私はさすがに原状復帰まではしませんが、この後掃除をする方々を思い、また、恥ずかしくない程には直してからチェックアウトをします。
スタバでコーヒーを飲んで片付けようとしたときにスタッフからこちらでいいですよと言ってもらえたら「ありがとう」と感謝の意を示しますよう意識します。
こういう日常の事を、当たり前と思わず、意識して行う事で、相手を思いやる心が養われるのではないでしょうか。
と、このブログを書いている後ろの席では、熟年のカップルが机を叩き合いながら喧嘩をして、水をこぼした!(かけた?……振り向けない)
その上で「店員を呼んで片付けさせて」と怒鳴る女性。その向こうの席では子供を怒鳴る女性。茶道を習うとよいのでは?
さて、新入社員が間もなく皆様の仲間になります。フレッシュマンは職場を明るくします。そこで基本の身だしなみの問題です。
① 男性の茶色のビジネスシューズはOKですか?
② 女性のクロップドパンツは通勤服としてもOKですか?
③ 制服貸与の場合は胸元に入れるペンは何本までと指導しますか?
大層基本的な事ですが、ルールがある訳でもないですし、おしゃれも毎シーズン変化します。皆様が指導する項目でもありますので、理由も含めて考えてみましょう。
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