前回の問題です。「電話をお回し致します」はビジネス用語として使っていいものでしょうか?
正解は、「たらい回し」というイメージが強いですので、NGワードにしたらいかがでしょうか? 決して不正解と言うわけではありません。「担当者と代わります」「○○課におつなぎいたします」等、別の言葉がありますので、あえて「お回しします」を使う必要がないとお考えください。
若い方には通用しないかもしれません。本当に受話器をくるくる回しそうですね。
さて、ここからは電話応対のプロフェッショナルコンサルタントが担当します。
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コラムをご覧のみなさま、はじめまして。コンサルタントの大谷恵子です。
CSコラム13回目は私が担当させていただきます。
みなさん、携帯電話はお持ちですよね? では、その携帯電話で通話はされますか? そう、メールではなく、「電話」をなさいますか?「そういえば最近、携帯電話で通話をしていないな…」と思われた方がほとんどではないでしょうか。ビジネスに限らずプライベートでも同様。LINE等のコミュニケーションツールを使って連絡を取り合っている、という方も多いことでしょう。
さて、前置きが長くなりましたが、今回は「電話応対」を取り上げます。
新入社員研修では必須項目ですが、電話応対に対し苦手意識を抱いている新社会人は、年々増えているように思います。家族とでさえメールで済ます昨今、家庭の固定式電話は、ほとんど鳴らない状態ですから、当たり前かもしれませんね。
(余談ですが…私の幼少時代、家の電話は「黒電話」。居間に鎮座しており、今となっては、家人への取り次ぎも小さい頃から訓練されていたようなものですね。)
携帯電話に慣れた若い世代は、入社して会社の電話機と向きあい、「とりあえず、電話が鳴ったら取って」と指示されます。でも、自分あてに掛かる電話はなく、ほとんどが先輩や上司へ取り次ぎで、本人不在の場合は代わって用件をお聞きしなければなりません。初めのころは電話の着信音にもビクッとしていたことでしょう!
とはいえ、声のトーンや喋り方から相手の気持ちを推し量り、すぐに対応できるのは「電話」ならではです。
何気ない一言が信頼につながり、業績に結びつけることができるのも「電話」ならではなのです。
では、電話応対の4つのポイントをおさらいしましょう。
①正確に
記憶より記録。メモを取りながら応対します。聞き違いを防ぐために復唱確認は忘れずに。たとえば、「来週の水曜に」と言われた場合、「来週の水曜日、〇月〇日でございますね」と復唱を兼ね、さりげなく確認しましょう。
②迅速に
一般的にはコールは2回です。企業様によっては3回以内に出るようにします。
保留の目安時間は約30秒。長くなりそうなときは断りを入れるか、折り返し電話をしましょう。
③丁寧に
自分の表情や態度にも気を配ります。「背筋を伸ばし、肘はつかない」姿勢と、より丁寧な言葉遣い。そして、相手が切ってから、静かに受話器を置きます。
④簡潔に
用件は簡潔にまとめて話します。「お見積りの件で、3つ確認事項がございます。まず1つ目ですが…」といった話し方は分かりやすいでしょう。
復唱確認ですが、弊社のメンバーには「お客様のお名前と要件は周囲の人に聞こえるように復唱確認をして」と指示しています。どこからかかってきたか、どんな用件かを察することができるからです。
電話対応の善し悪しで企業イメージは決まります。「会社の代表」であることを意識し、誠意を持って電話に出ましょう。その気持ちは、見えないお客様に必ず伝わります。
さて、次回は「曖昧な表現」についてと題します。
お客様とのお約束で「明日の9時にお電話をさせて頂きます」と言いました。さて、何時にお電話をするのが正解でしょうか? お客様は個人のお客様を想定ください(大ヒントです)
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