ミステリーショッパーを導入なさっている企業も多くあることでしょう。
私どもも年間2000箇所のミステリーショッパーを行っていますが、現場の事を学ばせて頂く機会でもあります。
また、ミステリーショッパーの報告会を行うと、厳しい指摘を真摯に受け止めて下さる役員の皆さまの姿勢に心打たれます。
ある都銀では3ヶ月に1回ミステリーショッパーが入ります。調査員がどんなに装っても、行員側は調査だな!とわかるそうです。
それならば意味がないではないか?・・・決してそうではありません。常にベストパフォーマンスを発揮するための刺激剤なのです。
余談ですが・・・今までのミステリーショッパー(覆面調査)では数多くの業種をさせて頂きました。最もレアな調査は『山小屋のご主人の接客調査』でした。
昨今、団塊世代のハイキングが多くなってきています。団塊世代は「どれだけ勉強になる情報を手に入れられたか」の優先順位が高いのでニーズやクレームも変わってきているという背景がありました。講師も研修場所まで2時間ハイキングをして、辿り着き調査と研修をさせて頂き、19時には就寝! 今でも話題にのぼる思い出深い案件です。
また、私どもが実施する場合は、調査は毎回同じではありません。「良い応対」だけを見るのではなく、正確な事務処理ができているか、コピーはお客様の目の前でとっているか、商品知識は確実か、季節によってはクールビズが徹底されているか、大手ショッピングセンターでは他店舗の案内ができているかなど、都度テーマを設定します。
サービス業ならば、商品陳列、お客様が入店してから何分でお声かけしたか、クロージングのタイミング、会計の仕方なども調査します。
時には、その場にない商品の在庫確認とお取り寄せの際の約束方法を見ることもあります。電話調査ではクレームのお客様を装うことも・・・。
重要なことは何をご報告できるかです。
現場の大事な時間をお借りして調査をしていますので、徹底的に「共通課題は何か」と「改善提案」をあぶり出します。当たり前のことですが・・。
ここで過去のミステリーショッパーの思い出話をば。
【A金融機関】店舗案内がスムーズにできるか?電話で案内されたとおりに支店に実際に行くという案件
電話応対調査
調査員「どのように支店に行けばいいんですか?」
行 員「はい、○○駅を背にして頂き、とことこ歩いて来て下さい」
調査員「はあ」
行 員「とことこ歩いて来ていただくと、5差路があるので、うーん、一番ギュンと曲がる感じの道を選んで曲がって下さい」
調査員「ギュンて曲がる感じか・・・行けばわかるかなー?何分位かかるの?」
行 員「そうですねー40分位でしょうか」
調査員「え??40分もかかるの?」
行 員「あっ大丈夫です。タクシーなら1メーターです!」
実際に聞いた通りに行ってみたら、確かに一番“ギュン”と曲がる感じの道の先に支店がありました。
次回は、自己流になっていませんか??「名刺交換」について書かせていただきます。
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