お客様とのお約束で「明日の9時にお電話をさせて頂きます」と言いました。さて、何時にお電話をするのが正解でしょうか?
回答は「9時~9時5分」です。ご意見は様々あるかもしれません。
例えば、ご自身が家電量販店から上記のような連絡を受けたとします。出掛けていて8時55分に帰宅した時のお気持ちは「間にあったセーフ♪」ではないでしょうか?
にもかかわらず、すでに電話が入っていて、留守電に「お留守のようなので後でご連絡をさせて頂きます」と入っていたとしたら、私でしたら「えっ?」とか「はっ?」と思います。しかも、「後で」っていつのことでしょうか。すぐに電話は来るのか?午前中待つのか?
私たちは、曖昧な表現でがっかりしたり、不安に思ったりすることを消費者側として日常的に体験しているものなのです。
ちなみに、CtoCのケースは5分前は妥当ですが、「9時にお電話のお約束をしておりましたが、5分前ですが、今、宜しいでしょうか?」の一言は必要ですね。
さて、上記のようなケース以外にもビジネスにおいて曖昧な表現は多用されており、混乱を招く場面もあります。
「この会議では今後の方向性を決めたいと思います」
→今後の方向性って、何をどこまで会議で決めるの?
「この倉庫をきちんと整理整頓しておいてね」
→きちんとって、どの程度きちんと?
「今週中には提出のはずです」
→今週中って、金曜日の17時?日曜日まで入るの?
→「はず」って・・・。
「来週中にはお電話させていただきます」
→(社員)来週中は金曜日の17時でいいかな?
→(お客様)月曜日か遅くても水曜日には来るかな?
「午後に伺います」
→午後って何時?ずっと待機するの?
先日、弊社で私が部下に送ったメール文↓
「忘年会の場所は○○(百貨店名)ではなく、気が効いたところがいいなあ」
→気が効いたってとこって悩むだろうなーと思いつつメールをしました。
また、企業様によっては会社の中で使われている設備用語・業務プロセス用語自体がわかりにくい表現になる場合もあります。以前、ある電力会社様で「支線」という言葉を、講師は電柱から各家に伸びている配線のことだと思いこんでいたら、実は正解は、電柱を支える斜めのワイヤーだったということもありました。会社で使っている用語をお客様などが皆理解しているとは限らないために、コミュニケーションギャップが生じます。
心理学用語で「一般化」とされる表現も曖昧です。
【一般化】
子供がよく言う「みんな買ってもらってるもん!」「みんながそう言っているもん!」
「広く知れ渡っている」
【省略】
「技術進歩の流れ」「昨今の経済環境の変化」
ただ、技術進歩の流れを具体的に書いたり、言葉で表現をすると長くなる場合であり、皆が周知している場合は「省略」が効果的になるものです。
私たちは、伝える相手が誰なのか、どのような事を伝えたいのかを意識しながら言葉を選んでいくことが大切です。
次回はシーズンでもありますので「飲みのマナーについて」
忘年会で新人はお酌をしに行くのがマナーでしょうか?
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