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第12回「否定語について」

いえいえお客様、こちらは是非お勧めしたいサービスなんですけど。毎月210円かかってしまうんですがお得だと思いませんか?」
赤字が否定語ですね。皆様正解なさったでしょうか。「なんですけど」は単なる接続詞です。
否定語が多いと、文章がわかりにくくなります。
「はいお客様、こちらは毎月210でお勧めのサービスが受けられます」
「実は、毎月210円お支払いいただくと、お勧めのサービスを受けていただけます」
肯定文にすると、文章も短くなります。結論は同じことを言っているのに、わかりやすく伝わりやすい表現になります。
決まった接客用語やセールストークは口頭で表現してみてから書き出すと修正しやすいですよ。
また、口癖で文章の頭に「いえ」「いや」からはじめる方がいらっしゃいます。相手がお客様や部下であると、否定された印象が強くなります。
「~してしまう」は後悔や懺悔の気持ちの表現で使われることが多いですね。「夜なのに食べてしまう」「またやってしまう」。直接的な否定語ではありませんが、「210円かかってしまう」の表現は前向きとは捉えにくいですね。
また、「?していただかないと」も使う方が多いですね。「ご本人様に来ていただかないとお手続きできないんです」も「ご本人様に来ていただければお手続きできます」という肯定語に変えることができます。事実のみを伝えることに一生懸命で、相手を否定してしまっていることに、ご自身では気付かないものです。

という私も、家族に「すぐに“いや”って言う」「言い方がきつい」「えらそう」といわれて口癖に気付きました。
私の口癖は2つです。
「いや」・・・「いやそうじゃないんだけどさ~」「いや、ん~まあいいか」はプライベートでは、かなり相手をいらっとさせているようです。
「~と!」・・・「今日ね、○○さんと話した時にさー、旅行に行った“と“、そしたらパスポート忘れた”と“、でねー」やや極端ではありますが、家族に指摘をされています。

さて、「心を明るくする魔法の言葉」とか「プラス思考の自分をつくる」「ポジティブ思考になる」などなど本がたくさん出ています。中を見ると否定語→肯定語に変化させましょうといった内容が多いように思います。ここでいう否定語とはネガティブ表現(マイナス表現)のことを意味しています。そして、肯定語(プラスの表現)に変えることをリフレーミングといいます。

暗い性格
片付けられない
3日坊主
不器用
我慢できない etc

これらをプラスの表現に変えていくスキルです。
暗い性格 → 思慮深い 落ち着いている
片付けられない → おおらか
3日坊主 → 3日も続いている 3日坊主の連続は継続??
不器用 → 慎重
我慢できない → 素直

意外と難しいものです。何が難しいかというと自己肯定をすることが難しいのです。
職場で活用する際は、
①例えば「お客様と接する時の自分の弱点」を5つ書き出します。
②別の方に、弱点をプラス表現に変えてもらいます。
 同時にご自身も他の方の弱点をプラス表現に変えてあげましょう。
③プラス表現に変えてもらった言葉をご自身で読んでみます。
研修で実施すると、皆様、照れくさそうですが、それでも書いてくれた相手に自然と「ありがとう」という言葉を発しています。自分で自分を肯定することは難しいものですが、人に認められることは素直に受け止められるのではないでしょうか。
CSスキルは褒めて伸ばします。是非、管理職の皆様が率先してやってみて下さい。

次回は、電話応対です。
さて問題です。
よく使われる言葉ですが「電話をお回し致しますので少々お待ちくださいませ」
この中の「電話をお回し致しますので・・・」は使っていいのでしょうか?


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