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第四回「クレームに対する謝り方」

ブログをご覧の皆様、はじめまして。コンサルタントの金子郁美です。CSブログ4回目は私が担当します。

「クレームの時には絶対に謝るな!と上司からずっと言われてました。今日の研修でのまず「謝る」は大変新鮮でした。」先日、クレーム対応研修時に受講生に言われた言葉です。こちらも思わず「そんな(謝らない対応)を本当にしていたんですか?」と受講生に逆質問してしまいました。
お客様の感情を鎮めるために「まず謝る」
これはクレームの基本中の基本です。冷静になってもらわないとこちらの解決策を受付けてはもらえず、時間ばかりかかってしまうからです。きっとこの上司は「謝るとこちらの非を認めることになる、責任取らなければならないから謝るな」という意味で言われたのでしょう。上司は直接お客さまからクレームを受けることは少ないので、現場の状況を実感していないんじゃないかなと思いました。

しかし!・・・後でじっくりとこの「クレーム対応の時に謝るな」を考えてみると「フーン、なーるほど、そんな考え方もあるかなあ」と思わせる奥深い言葉でした。例えば、クレーム時に「すみません、すみません、はいすみません、申し訳ないです」と謝りを軽々しく繰り返すことを想像してみて下さい。思わず「単に謝ればいいってもんじゃない」って文句も言いたくなりますよね。また、実は「謝る」前にしなければならないことがあります。謝る言葉の前にお客様の気持ちを「共感する」こと・・・それが実はとても大事なのです。共感するって?と思われるかもしれませんが、簡単に言えば相手の言葉を繰り返す、相手の気持ちを繰り返すことです。1つケースを出してご紹介しましょう。

電話で確認した事と、窓口で言われた事が異なるために起こったクレームの場合
お客様「わざわざ電話で確認してからきたのよ」
社員 「わざわざお電話で確認されたのに申し訳ありません。」
お客様「電話の人はそんな書類が必要なんて言わなかったわよ」
社員 「私共のご説明不足でした。大変ご迷惑をおかけしました」

共感の言葉の後に謝っているので絶対に謝るなとは言えませんが、謝る前にこの下線のように共感のフレーズを入れるだけでお客様の気持ちが早く落ち着くのです。その結果、早く解決策を受け入れ短時間でクレームを解決できるのです。でも、こんなに簡単なことなのですが、なかなかクレームの現場ではできません。クレーム時にはとても緊張するので何も考えられなくなるという状況が起きるからです。だからこそ!練習が必要なのです。私共のクレーム研修ではこの「共感する」を徹底的に練習してもらいます。

謝るだけではクレームは解決しない、謝る前に共感する・・・「クレーム時には絶対に謝るな!」の あの上司の言葉は、まんざら嘘ではないなと思った次第です。もしクレームを受けてしまった時には是非思い出して謝る前に一言、言葉を入れてみて下さいね。


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