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第5回:「海外で活躍した大学生が語る グローバル人材とは」

近頃よく耳にするこの「グローバル人材」という言葉。世界で活躍する学生を育てるため、最近では、大学機関への支援「スーパーグローバル大学」や海外留学やインターンシップのための奨学金制度「トビタテJAPAN」などがあります。大学生総留学時代を目指しているとニュースで聞いたこともあります。

さて、これらの政策の裏側には、日本から出たがらない日本人学生の姿が見えます。採用面接で「海外赴任をしたい」という学生が、面接官に「うちの赴任先はアメリカとかイギリスじゃなくて、ベトナムとかの新興国ばかりだよ」と言われ、学生「・・・・・」なんて言うご経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私たちのビジネスの場が欧米などの先進国だけでなくなった今、どのようなグローバルな人材が必要とされているのでしょうか。

①「欧米が正しい」という日本の価値観から脱却できる
日本は戦後、アメリカによる多大な援助を起点にここまで国を成長させてきました。このアメリカによる「近代化」はアメリカ、または欧米が世界の中心とする考え方。アメリカが世界の頂点に今も立ち続けていることは間違いないのですが、私たちの世界は欧米だけではないのです。埋め込まれた欧米=正統という自分の価値観に疑問を投げかけられることが、まず重要なのではないでしょうか。

②自分の価値観を何度も再構築できる
海外に一歩出れば分かる通り、「日本」がマイノリティである海外では日本の価値観は通用しません。先進国であればそれはなおさらです。ミャンマーでは入社したら始業時間が過ぎても、まず朝ご飯を食べるし、風邪をひいたらまず休むし、遅刻はミャンマータイムだと笑っています。最初はびっくりしましたが、実は戦後の日本人だって日本タイムがあって、アメリカ人から怠け者だと言われていたのをご存知でしょうか。一方向から物事を考えて、すべてダメだとするのではなく、多方面から何度もトライし、異文化と一緒に物事を進められる、こんなことも大切だと考えます。

③相手の文化を理解する姿勢
異文化の中では、まずその国の言葉を学んでみることも良い方法です。例えば、ミャンマーではあいさつは「ネーカウンラー?(調子はどう?)」親しい人同士だと「タミンサーピーピラー?(ご飯食べた?)」で、「ミンガラーバー(こんにちは)」は実は外国人向けに新しく作られた言葉で、ミャンマー人同士では使いません。また血が繋がっていなくても親しい間柄ではお兄さん、お姉さん、妹、弟と呼び合います。なんだか日本語よりも人と人の距離が近く感じませんか?言葉はその国の文化です。言葉以外にも様々な文化がありますが、そのレベルの高低で認識するのではなく、横並びに、ある国の「文化」として認識する姿勢を私も忘れないように心がけています。

④恐怖よりも好奇心
いきなり、来月から南アフリカへ赴任が決まったら。自分の全く知らない場所に飛び込むことは、きっと恐ろしい。けれどジェットコースターと同じく怖いけど、少しでもワクワクすることが出来たらと思います。ミャンマーに駐在されている日本企業の方は、楽しそうに苦労話をしてくれます。新興国での駐在は心身共に過酷なことばかりですが、パワフルで頼もしい駐在員の方々が多いです。環境の変化に耐えられる体力ももちろんですが、苦労を笑い飛ばせるような精神的な強さ、小さなことにワクワク感を持てる余裕は必要であろうと改めて思います。

私は文化人類学を学んでおり、その「多文化共生」の視点から今回は書かせて頂きました。他にも多くのご意見があるかと思います。
これからは日本にも移民や出稼ぎなど在日外国人が増えることが予想され、海外に出なくても異文化に触れる機会も増えて行くでしょう。もしかしたら、日本の中でこそグローバル人材が必要になるかもしれません。
日本人が好きだと言ってもらえるような国になるといいなと思っています。


職場の友人たちとの食事風景
MJBC・知恵プラスインターン 林田綺菜




<第6回の掲載は2016年夏頃を予定しています>

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【ミャンマービジネス体験のご案内】
ミャンマーで研修事業をスタートさせて約半年が過ぎました。その間、ミャンマーとの文化の違いや商習慣の違いに戸惑い、時には憤慨しつつも、何とか事業として続けてこられたのは、基本的なミャンマーの方々の人柄の優しさのおかげだと実感しています。その優しさが、ビジネスにおいて我々の理解できない行動となることも多く、文化の違いを感じている日々でもありました。

ミャンマービジネス体験訓練

さて、今回、ミャンマービジネス体験プログラムのご紹介をいたします。別名「修羅場体験」。
実際に日本人の方々からは「ミャンマーでの仕事は修羅場ですー・・・」という声が聞こえてきます。
生活習慣の違い、食習慣の問題、言葉の問題、海外ビジネスに慣れていない方々との仕事などさまざまな修羅場があります。
では、なぜミャンマーなのか?

①日本で報道されているミャンマーの発展状況と現地は全く異なるから
②よって修羅場体験がしやすいから
③文化、商習慣の違いを感じながら仕事をしていただきやすいから
④治安は安全だから etc

視察も一段落した昨今です。視察ではわからないことも多々あります。ぜひ、ミャンマービジネス体験で真のミャンマービジネスをご体験ください。


 

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